Sample List


くるくる
 イクミ
雨ときどきロックンロール
 ウルー×双翼
彼女らの流儀
 いち×粉コロモ
Goodbye our god.
 左都×音羊
コオロギビーツ!
 文月そら
Allegro Tempo giusto
 アルエム×*
世界を謳う、混沌の歌姫。
 ドラゴニズム
風邪の君
 伊音×ヤナギ
空き缶と雨の日の私
 りんしょく
Goodbye Melancholy
        , Goodbye

 匿名希望×占石
ハッピーエンド
 けんごち
Our Song
 kobax×Anemos
Give up the ghost.
 橘
Way Up
 shuta
誰のための歌?
 山鳥

卒業
 鈴木このり×れもたろ

ランニングハイ
 すなふ
simile
 久慈光樹
Not Liar, Not falseNess.
 k.seiru×都岡さち
Ode to Joy
 風見由大×アリ
隣り合わせのサンクチュアリ
 広瀬凌×海底
卒業
 鈴木このり×れもたろ



 あたしはため息を付き、天井を仰ぎ見た。さっきまで講堂で行われていたSSSの緊急作戦会議、そこでの音無の言葉が、あたしの頭の中で今もぐるぐると回っている。
『……俺も今迄、皆と一緒に自分の生きてきた人生を受け入れられず、神に抗ってた。だけど数日前、記憶を取り戻して、俺は生前報われていたことも思い出したんだ。願いを叶えることの意味を知った。だから、俺は皆にもそれを感じて欲しいと思った』
 思えば音無の言葉は、あまりにも唐突だった。奴はあたし達にこの世界から去ることを要求してきた。
 普通なら到底受け入れられない。ちょっと前なら天使の策略かと疑いたくもなったくらいだ。
 そもそも人に流され、日常に流されれば、消えてしまう。そう信じ、あたし達の戦線は、消えないために個性を守り、抗ってきた。……音無だって、一緒に戦ってきたはずなのに。
「まさか、音無先輩があんなことを言うなんて」
 そんなあたしのもやもやした気持ちに気づいていたかのように、関根が切り出す。
「……ホント死んでから、これからの身の振り方について、考えることになるなんてな」
 冗談めかして反応すると、入江は溜息をついた。
「ここでなら、自分を殺しさえしなければ、時間は永遠にあると思っていたのに」
 あたしはうまくかける言葉が見つからなくて、天井を見上げる。
 今迄あたし達を先導して神と戦ってきたゆりは、音無を止めなかった。それどころか音無の訴えを「世界の異変」に対抗する一つの手段とまで言い切った。
 ……そこに、どんな心境の変化があったんだろう。あたし達はこの矛盾をどう捉えたらいいんだろう。
 ともあれ、音無の言葉を全面的に信じるなら、あたし達の選択肢は、二つに集約されるわけだ。
 このまま影に自分が食われるのを防御しつつ、ガルデモを続けるか。ここを去って生まれ変わって音楽を始めるか。